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ルを定義しておく必要がある。このプロトコルの中には、エラ−が起きたことをどのようにして知らせるのかということも含まれることになる。
 例えば、通信回線上で障害が起きたことは通信の途中で分かるが、通信が終わった後の状況は分からないので、デ−タがファイルに記憶された後の状況については、後になって聞きに行かなければならない。つまり、その後の状況を聞きに行くための手順を定義しておく必要がある。これらのことは、いずれも通信プロトコルに係わる事項である。
(2)適用可能な通信プロトコル
 ファイル転送が可能な通信プロトコルを選択する必要がある。
 もともと、ファイル転送の機能を含んだ通信プロトコルにおいては、例えば、「OSIの7階層モデル」の上位層の処理機能(例えば、ファイルのやり取りをするなどのアプリケ−ション的な処理機能)を含んでいるX.400 と、下位層についてのみ定義したX.25がある。X.25の場合であれば、上位層で何をするのかを規定しなければならないことになる。
(3)障害が発生した場合の措置
 通信障害についてみると、大きく分けて?通信路が遮断されるものと、?通信中のデ−タに損傷が起きるもの(例えば、デ−タのロス、デ−タ化けなど)があるが、これらの通信障害を検知する仕組みが必要である。
 通常、通信障害は、通信ソフトウエアが発する警告によって判別することになるが、障害が発生した場合の措置についていうと、?のケ−スでは、通信の回復を待つしか方法はないが、?のケ−スでは、デ−タの再送が基本となる。
 なお、通信が回復しない場合または?のケ−ス(このケ−スでは、VANシステムのダウンを含む。)に対しては、代替手段を決めておく必要がある。例えば、回復見込みが一定時間以上になる場合には、FAX、TELなどによる代替連絡手段が必要となる。代替手段を決めるに際しては、手順を規定するほか、誰の判断でその発動をするのかを決めておくことも必要となる。

 

 

 

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